2016年6月20日月曜日

GPD WINを斜め上に使う - OS編

前回に引き続き妄想垂れ流しシリーズです。「使う」と言いつつ当然届いてないので使うシーンを妄想してるだけっていう。

前回のアプリ編に引き続き今度はOS編です。前回、「ほぼ同スペのMi Pad 2持ってるんだから試せばよかった・・・」と書いてたのですが、OS周りに関しては本当にMi Pad 2では試しようがないので今回も妄想記事になっちゃってます。
Mi Pad 2だと試せない理由は以下の通りで、
  • メモリがGPD WINと異なり2GBしかないのでVMwareが厳しい
  • UEFIが腐ってるのか大抵のOSインストーラーが起動しない
  • USBがType-C 1個しかない上にタブレットでしかもMicroSDも無いので、タッチパッド付きキーボード+インストーラーUSB+インストール先USBの3デバイス繋ぐ必要があり色々挙動が怪しくなる
まあ何が言いたいかというと今回も妄想で終わることの言い訳です。

実のところ、VOYO V3というAtom x7-Z8700+4GBメモリ搭載PCを持っているので、Z8500のGPD WINとGPU以外大差無いこのPCでOS周りは検証したかったのですが、このPCはこのPCでUEFI周りがボロくて後述の中級しか試せていません。

というわけで導入難易度別に初級・中級・上級で分けて話を進めたいと思います。

初級 - VMware + Linux


簡単、かつ実用的なのがVMware Workstation Player上でUbuntuなどのLinuxを動作させることだと思います。特にハックも要らない普通の使い方なので難なく動きます。

仮想化だと3D周りが貧弱なのでGPUの要求が高いUnityなどはおすすめしませんが、大体のデスクトップ環境で動作すると思います。最近のマイブームはUbuntu MATE。

メモリも1GBないし2GB割り当てれば十分なので、4GB積んでいるGPD WINにとっては楽勝です。bash on WindowsよりもっとUNIXライクな環境がサクッと手に入ります。

初級 - VMware + Windows XP


お次はVMwareでWindows XP。これも楽勝でしょう。Vista / 7 / 8.x はメモリ・GPU要求的に仮想化では重いでしょうが、そもそもホストOSがWindows 10なのでこれらのOSを動かす必要性はほぼ無いですね。XPなら1GB割り当てておけばそこそこ動きます。

Windows XPまでしか動かない、あるいは64bit環境で動かないソフトウェアというのはチラホラあるかと思いますので、そういったものの動作に役立つと思います。

もちろん、サポートが終わっているOSですので使う際はインターネットから切り離すのを忘れずに。

中級 - VMware + osx86


正直に言うとGPD WINで一番やりたいOS遊びはこれです。史上最小Mac(大嘘)ってやってみたいですよね。

インストールに関してはそこら中にチュートリアルが転がってるのでハードルは低いです。問題はやはりハードウェア要求で、OS Xはバージョンにもよりますが結構重量級OSなのでギリギリです。

まずメモリについては1GBでは話にならないため、2GB、あるいはosx86起動中はホストOSでの作業を捨てて3GB割り当てても良いと思います。VMware本体さえ動かすリソースが足りなくなるようであればもう少し減らす必要がありますが。

CPUコアについても、ホスト側にリソースは残さず4コア全て割り当てていいんじゃないかと思います。これもVMware本体の足を引っ張るなら3コアになっちゃいますが。

これに関しては上述のVOYO V3でテストしました。(GPUを除いた)CPU性能がZ8550に近いZ8700搭載PCでテストしたものの、結局GPD WINのCPUはZ8500になってしまったため実際はもう数%低くなりますが・・・

OSバージョン


OSについては10.6 / 10.9 / 10.11の3バージョン試行しました。それぞれ10.6は最古のAppStore搭載バージョン、10.9は(重い)フラットデザイン化前最後のバージョン、10.11は最新版です。

Geekbench


これらの環境でGeekbench 64bitスコアを取りました。GeekbenchスコアはOSバージョンによる影響は少なく、
  • 2GB+2コア割り当て:シングルコア900台、マルチコア1,700台
  • 3GB+4コア割り当て:シングルコア900台、マルチコア3,000台
といったあたりに落ち着きました。Z8500だともう少し下がりますね。こちらと比較すると、シングルコア900台・マルチコア1,700台は低電圧版Core 2、マルチコア3,000台はデスクトップCore 2 Duoくらいです。

デスクトップCore 2 Duoくらいというと凄いですが、多コアに有利なベンチであることを考えると実際はそこまで速くはないと思います。

なんにせよ、Core 2世代のMacBook Airくらいの数字がAtom+VMwareで出るというのは結構衝撃的でした。

実用性


使用感に関しては、10.6は仮想化とは思えない程度に軽快でした。旧世代Atom+Vistaよりはよっぽどサクサクです。ただ、いかんせん古いだけにAppStoreに対応アプリもほとんどなく今となっては単純にOSとして時代遅れなのが辛いところ。

10.9になるともっさりしてきますが、耐えられない感じではありません。10.12が出ていない現状サポートが続いているOSだけあり、10.9で動かないアプリというのはそうそう無いので実用性も高いと思います。

10.11は・・・かなり重いです。GPUをかなり使うUIになっているので、GPUアクセラレーションが効かない仮想化ではかなり厳しい動作です。一発ネタでしか使えない感じですね。

かつてCore 2版MacBook Air 11インチを持っていましたが、Geekbench通りこれに近い使用感だったかな、という印象です。しばらく前に手放しているので10.11を実際に動かしたわけではないですが。

ということで、軽快さと実用性のバランスを考えると、10.9あたりがベストで、これは結構使い物になるんじゃないかと思いました。まあ、GPD WINが出る頃には10.12も出ているので、サポート外になっちゃうんですけど・・・

ちなみにWorkstation PlayerではなくESXiで動かせばパフォーマンスは上がりそうですが、サーバー用のESXiだとそもそもGPD WINではあらゆるドライバが足りないと思いますw

中級 - Linuxネイティブインストール


ここからはVMwareではなくネイティブインストールです。中級としていますが、難易度は詳しさや経験というよりはGPD WINが入れやすいハードかどうか、になると思います。

ポイントとしてはUEFIの作りで、例えば32bitUEFIだと一手間増えたりします。GPD WINは64bitなので問題ないですが。また、グラフィック周りでブートローダーの挙動が怪しいことがあり、VOYO V3ではnomodesetをgrubのオプションに付与しないとブラックアウトしてしまいました。

もう一つ、実用上重要なのがMicroSDスロットです。eMMC上のWindowsを消さない前提だと、MicroSDかUSBメモリへのインストールになりますが、利便性や携帯性を考えるとMicroSDにインストールしたいです。その場合、
  • MicroSDがUEFIから見えるか
  • UHS-Iに対応しているか
がかなり重要になってきます。

前者については、UEFIから見えないとインストールできても起動できないのでどうしようもないです。VOYO V3は見えませんでした。

また、UHS-Iへの対応も重要です。高速なMicroSDを使うのが前提ですが、UHS-I程度の速度が出ないとシステムドライブとしては遅いので厳しいです。

MicroSDへのインストール・UHS-I対応共にGPD WINは対応しているとアナウンスしていますが、このあたりって割と「当然できると思ってたらできなかった」りしがちな部分なので、プロトタイプで動作しているところを確認したいですね。

(実はGPDはUHS-IIも対応していると言っています。UHS-IIの速度に対応するには、SDIOでのeMMC接続では全然足りないため内部USB3.0で接続してかつUHS-II用の接点を持つコネクタを採用しないといけないので、正直MicroSDのためにそこまで高コストなことやってないと思います。そのため上記のアナウンスに関しては動くのを見るまでイマイチ信用できていなかったりします)

次の問題はドライバです。最近のLinuxはほとんどのデバイスが動きますが、無線LANあたりは動作するチップが結構限られています。動かないと結構困りますね。

ゲームパッドについては、マウスモードが特殊なWindowsドライバではなく、普通のHIDとして認識できるものだったらLinux上でもそのまま使えそうです。

VMwareでも軽快に動きそうなLinuxをネイティブインストールする意味はほとんど無いんですが、個人的にはosx86をより速く動かすためにホストOSを軽量なLinuxにしたいという思惑があったりします。

上級 - Android x86 / Remix OSネイティブインストール


通常のLinuxの代わりに、Android x86を入れてみるというのも面白いと思います。キーボード付きGPD XDとして使えたら結構楽しいですよね。また、Android x86ベースでマウス・キーボード特化UIを持つRemix OSの使い勝手も良さそう。

ただし、これらAndroidのインストールは通常のLinuxディストリビューションより難易度が高そうです。というのもAndroid x86は通常のPC向けに作られているため、組み込み機器に近いAtom SoCのハードウェア構成がフルサポートされていないためです。実際、手持ちのMi Pad 2やVOYO V3ではRemix OSをブートできませんでした(もうちょっと試行錯誤してみたいですが)。

「Windows / AndroidデュアルブートのAtom中華タブが出てるじゃん」って言いたいところなのですが、アレはIntelがAtomに正式対応させた専用のAndroid-IAで、オープンに作られているAndroid x86とは別物、そして入手不可です。

デュアルブート版の要望に対してGPDは、Android対応ファームウェアを提供するかも、とコメントしているので、運が良ければ対応ファーム(だけではどうしようもないので)+Android-IAのROMが提供されるかもしれません。

なんにせよ、GPD WIN発売までにAndroid x86がアップデートされている可能性もありますし、試してみたいところです。

超上級 - osx86ネイティブインストール


最後はこちらです。VMwareに飽き足らず、osx86をネイティブインストールできないかという目論見です。PCセットアップしたらまず試すのがこれなので・・・

結論から言うとドライバ周りがどうにもこうにも厳しいと思いますが、実用はともかくブートくらいはこぎ着けられないかな?というのが個人的な目標です。

カーネル


まず最初の問題がカーネルです。AtomはOS Xの対応CPUではないのでそのままだとパニックするはずです。非対応というよりむしろネットブックでosx86を動かすのが流行った時期に、Atomでの起動がブロックされたためです。

ただ、osx86コミュニティによりAtom対応カーネルはリリースされているので、これを利用すればパニックは回避できるかもしれません。カスタムカーネルを使うとiMessage改めメッセージなど、iOS・iCloud連携機能が使えなかったりする問題はありますが(ちょっと古い記憶なので今は違うかも)。

GPU


おそらく最大の問題がここです。GPUアクセラレーションを有効化するのがかなり困難です。Z8500はBroadwell系GPUなので直感的にはCore m MacBook用ドライバが適用できそうですが、OS XのIntel系グラフィックドライバはHD3000用がHD2000で利用できないくらいガチガチなので、多分適用できないと思います。

GPUアクセラレーションは諦めるにしても、フレームバッファーは適用できないとフル解像度すら出せない(多分800x600になる)ので、こればかりは適用できないと使い物にならないし何とかしたいところです。

逆に、解像度さえなんとかなれば10.9くらいだったらそこそこ動かせるかなと思います。

ストレージ


eMMCを使っているMacが無いため、内蔵eMMCは認識されないはずです。また、同じ理由でeMMC認識だと想定されるMicroSDもダメなんじゃないかと思います。

となると、USBメモリにインストールするしかなさそうです。ここで怖いのが、USB3.0認識できるかというところです。CherryTrailが対応チップセットではないため汎用のGenericUSBXHCIドライバを使うことになると思いますが、これでUSB3.0メモリが認識できないようだと厳しいです。さすがにUSB2.0接続では使い物にならないので。

ネットワーク


OS Xはごく一部のPCIe無線LANチップしか対応していないため、無線LANが動作する可能性はほぼゼロです。Bluetoothはハードウェアさえ認識されれば汎用ドライバで動くと思います。

そのためネットワークを利用するにはUSBの無線LANアダプタかLTEアダプタが要りますが、上述の理由でUSBポートが1つストレージ用で埋まっているため、Type-Cを変換して繋ぐ必要がありそうです(あるいはType-C USBメモリをストレージにする)。

Bluetoothが認識されれば、Bluetoothテザリングでネットに繋げる可能性もあるかもしれないです。

入力デバイス


タッチパネルはドライバが無いためまず動かないです。逆にキーボードは内部接続がPS2でもUSBでも認識させられるはずです。

パッドについては、マウスモードがWindowsドライバではなくハードウェアレベルで実装されていれば、普通のマウスとして利用できると思います。また、Xinputモードの場合だと、Xbox 360コントローラー用のドライバで認識させられると思いますし、ゲームパッドをマウスとして使うためのソフトは結構出ているようです。

その他


サウンドはosx86向け汎用ドライバが使えないと出せない可能性があります。Bluetoothが認識されれば、そこからヘッドホンに出せるので個人的には困らないですが。

また、バッテリーの認識についても、DSDTをいじらないとできない、あるいはいじってもできない可能性があるので、後者の場合は突然死に怯えながら使うことに・・・

結構痛いところとして、Atomが持っているバーストモードに加えて省電力機能(EIST)すら効かない可能性が高めなので、もしかするとVMware + osx86より性能が低くバッテリーも保たないかもしれないところです。こうなるとネイティブで動かす意味がほぼ無くなってしまう。

ということで、以上を踏まえると結構厳しい感じになっています。Cherry Trail搭載PCが現状ほぼ中華タブレット・中華ミニPCしかなく、これらのデバイスでosx86を動作させる機運が全然盛り上がっていないので今後の展望も厳しいところですが、何とかしてみたいものです。

まとめ


こうやって列挙してみると中級以降は難しい以前に使い物にならない感じで、ネタで終わりそうな感じしかないですね。VMwareでLinuxは結構便利だと思いますが。

ここに書いたものは一通り試してみるつもりですが、Remix OSをネイティブブートできて、VMware + 10.9がそこそこ動くようだったらかなり嬉しいですね。MicroSDに軽量Linux環境を構築し、起動時にVMwareのosx86を自動的に立ち上げるようにしたosx86ブートディスクを作ってみたい。

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