2016/10/25

GPD WINレビュー1:雑感


いきなり不穏な画像ですが今回はほとんど触れません。

土曜に届いたGPD WIN、早速いじり倒して検証して・・・といきたかったんですが、土曜は丸一日外出だった上に風邪でダウン。日曜も寝込みながらセットアップしているという有様で環境構築こそしましたが体系的にはほとんど何も検証できませんでした。

というわけでいきなり最終回みたいなタイトルですが、土日と月曜日の通勤で触ってみた感想と、今後のレビュー予告も兼ねた報告をざっくりと。



ハードウェア編


今回はハードウェア周りの話中心です。

電源


先に悪い話から。GPD WINの問題かこの個体の問題か使い方の問題かわかりませんが、電源周りの挙動がちょっとというか結構怪しい。

再現性を確かめたわけではないですが、大雑把に言うとスリープしてるといつの間にか電源が落ちてます。休止とかではなく普通に強制シャットダウンしたような感じ。

使用中に突然死することはなかったので、休止状態に落ちて帰ってこれなくなったのかと疑いましたが、powercfg -h offしても変わりませんでした。

正直なところ、使い方に思い当たるフシがありGPD WINや個体の問題とは言えないところがあるので、とりあえず事実としてそうだ、というだけです。

思い当たるフシとして、当初純正アダプタとケーブルを使わずAnkerの充電器と中華通販で買ったUSB-Cケーブル(Xiaomi Mi Pad 2で使えてたもの)を使おうとしたんですが挙動が怪しく純正アダプタとケーブルに換えたので、この非純正の組み合わせで電源回路を痛めてしまったかも?

非純正ケーブルだと起動中に接続しても充電表示出ないとか、逆に電源OFF時に繋ぐとBIOS立ち上がってGPDロゴでハングするとか色々ヤバい動作をしてたんですよね。というわけでこれは自己責任っぽいんですが、まあ電源周りは要注意ということで。

ちなみにMacBook付属のACアダプタ・ケーブルは怖くて繋げてません。ネゴシエーションに失敗してCoreMのMacBook駆動+充電できるレベルの電力流れたら怖いんで・・・


質感


これは思ってた以上に高いです。成形にヒケがあるとかパーツが微妙にズレたり浮いているとか、コネクタが固かったり緩かったりとかそういうことが全然無い。

ファーストロットで発生したらしい製造問題は一通り解決した(あるいは検品で弾くようにした)のかな、という印象を受けます。

底面がマット、天板がグロスのツートンで、個人的には天板に指紋が付きまくるのでマットに統一して欲しかったところですが、そういった好みを抜きにして見るとどちらもムラなく非常に綺麗。

Z8700対応で適度に重くなったこともあり、持ったときのずっしり感(もちろん絶対的には重くはない)も高級感に繋がっていると思います。


キーボード


こちらは大方の予想通り?結構使いづらいものがあります。品質面での問題は特に無くタッチもしっかりしているんですが、いかんせん小さいのでよく誤爆する。これは(例が偏りまくってるけど)OQOやmyloみたいな飛び石型のキーボードの方が良かったかもしれないです。

タイプ数を減らせるとかなり楽になるので、普段からやっていることですがAZIKを設定してストロークを減らす工夫をしてたりします。

使い方のコツとしては、右修飾キーを多用することかなーと思っています。普段から使ってる人にはどうでもいいんですが、自分は右修飾キーを欠いた変態PCをよく使ってたのと右手をマウスに預けすぎるのでCtrl・Alt・Shiftあたりは全部左側使っちゃうんですよね。

GPD WINだとキーピッチが小さく左Ctrl + Cとかが絶望的に辛いので、これを右Ctrl(右手)に代用させると楽になります。

このあたりはキーピッチ狭めてでも一通りのキーを敷き詰めたGPD WINの良いところかもしれないです。普段から右修飾キー多用してる人からすると何言ってんだって感じでしょうが・・・これ書いてて初めて「そういや右側全然使ってねぇな」と思ったり。


ディスプレイ


表示品質は特に気にならなかったです。モノとしては低解像度スマホ液晶なんで良くも悪くもないでしょう。色味も至って普通(だと思ってる)。LOOX U/G90の尿液晶見た時の衝撃は少なくとも無いです。

文字の小ささは実用限界レベルですね。問題無く使えますがこれ以上小さいと問題だなというくらい。同じ解像度で0.5インチ小さいPyra大丈夫かなと思えてくる・・・

覚悟はしてましたが指紋はもの凄く付くので、ちょっとアンチグレアフィルム貼ろうか検討中・・・ベゼル余白あるんで、5.7〜6インチスマホ用フィルムでも買えばいいだろうか。


バッテリー


まったくちゃんと計測してないので感覚値でしかないんですが、UMPCの常識を覆す程度には持ちます。モバイルPCの常識はもちろん覆しませんが。

まあUMPCの常識=ゲームなんかそもそも無理、なのでゲームしない場合の話ですが感覚的にVAIO Pのラージバッテリーくらいは持ちそう。6時間くらい?予想残量は負荷変動で2時間から10時間くらいの幅でダイナミックに動くのでアテにならないんですよね・・・


ファン


びっくりするくらい静かです。特に低速モード。高速モードはそこそこの音量があるものの、低速モードはよっぽど音のない場所にいない限り本体に耳を近づけないと気付けないレベル。

電車内とかで低速モードで回してて気になるということは全然ありませんでした。というか、ファン動作に気付くのは無理かな?というくらい。

想像していた低速モード=実際の高速モード、くらいの差はありました(高速モードはゲーム完全特化の爆音モードだと思ってたので)。

そしてこれまた未計測ですが、低速モードで回してれば静音性もそこそこの低発熱も成り立つし、パフォーマンスに不満も無ければバッテリーも持つので、常時低速モードでいいか・・・という気分になります。

まだ大した負荷をかけてないので感想は変わりそうですが、今のところゲームの時だけ高速モードにしてれば問題ないな、という印象。

ある意味クロック制御とかやる動機が失われつつある・・・


無線LAN


少し驚いたのがこれ。速いし安定してます。

PCIe接続なのが功を奏しているのか、安定して速度が出るしテザリングでも速い。
sambaサーバーに繋いでCDM回したのがこんな感じ。


サーバー自体の性能や無線LANルーターの性能、電波状態など要因が多すぎるので個々の数字をどうとは言えないものの、最大値50MB/s = 400Mbpsは予想以上に速い、と思いました。


MicroSD


一転こちらは予想より残念な感じでした。USB3.0接続・UHS-I対応ということで期待していたのですがデバイスマネージャを見る限りSoCのSDに直接刺さってる(つまり普通)?

SanDisk Extreme Pro PLUS 128GBでCDMを回したのがこんな感じです。


悪くはないんですが、USB3.0カードリーダーに繋ぐと


これくらいの速度は出るカードなので、性能を引き出し切れてません。ちなみにこのベンチもGPD WINで取っているので、USB3.0ポートの速度自体はちゃんと出てるということになります。
(というかアキバで買った無印カードリーダーなのにやけに優秀だなコレ)

40MB/s前後に留まっていることを考えると、UHS-I対応はしているものの規格値50MB/sのSDR50で転送しているとかなのかな?


ソフトウェア編


こちらはほぼ予告だけ。

JoyToKey


GPD WINの発表当初から、マウスモードに代えてJoyToKeyを使ってパッドにキーアサインすることを目論んでたのですが、狙い通りバッチリできました

パッドモードにした状態で、マウスモード同等機能を完全に再現しつつキーアサインをカスタマイズできます。

細かい手順(といっても特殊なことはない)は別途書くつもりですが、L1/R1を「戻る・進む」にしたりABXYにショートカットを割り当てたりとか好き放題できるのでかなり良い感じです!


osx86


最後に冒頭の写真に戻る。

新しいPCをセットアップするとosx86を導入するのが一種の儀式と化してるんですが、さすがにnativeで入れるのは無理ゲーっぽい&時間がないのでとりあえずVMwareに入れてみました。

こちらもGPD WIN固有の特殊な手順はほぼ要らないんですが、微妙に詰まったところもあったのでまた別途書こうかなと。

画像はSnow Leopardですが、Mavericksも動きました。試してませんが多分Sierraだろうと動くと思います。ただ事前にVOYO V3で試した感じだとYosemite以降は描画が重すぎる感じだったので、Mavericksあたりが落としどころかなと。

逆にSnow Leopardはサクサク動きすぎてびびりますw仮想なのにw 当時osx86 on Netbookが流行っていた流れで、VAIO PにSnow Leopard入れて遊ぶのもプチブームになってましたが、あれより確実に軽快です。


まとめ


結局ざっくりと言いつついつも通り無駄に長くなってしまいましたが、とりあえずこんな感じです。

電源周りの挙動がちょっと悩みの種ですが、それはさておきモノ自体の出来はエベレスト級に高まった期待を更に超えてきたくらいの勢いでちょっと驚いてます。いやまあUMPC偏愛してるんで甘く見てる分もかなりありますが。

明日からも毎日持ち歩いて使い倒していきたいです。

1 件のコメント:

  1. はじめまして。私も購入しました。普通用途としては概ね満足です。自分の主な使用用途(ゲーム)的に欠点を上げるとすればスピーカーの位置(ゲーム持ちするとスピーカーが手で塞がれる)、音声が1スピーカーのステレオ(モノラルではない)、十字キーの斜め入力がかなり押し込まないと反応しないことです(これは個体差?)。格闘ゲームでコマンドに斜め入力が必要なものは斜めだけ余計に力がいるので出すのが難しいです(^_^;)

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